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実は病気だった【疲れ】気の巡りを改善してストレスから回復できる自分へ!

「疲れが取れない」が口癖ではありませんか?無理に頑張っては体が回復しません。「休む合図」だと思って、しっかり休むこと。

自分の生活習慣に合わせて、鍼灸など東洋医学的なアイデアがオススメです。

防御機能【疲れ】

防御機能【疲れ】
【疲れ】というのは体の防御機能です。
かつては、肉体的には体の中に乳酸が蓄積されて起きると考えられていました。運動した後、脚に乳酸が溜まってだるく感じる理由であり、血液中の乳酸量が増えます。
ただし基本的には1時間ほどで通常に戻るはずなのです。

体の機能からいうと、ホメオスタシス(恒常性)という刺激や変化から逃げようとする防御作用がはたらくのは自然なことです。
情報が多い現代のストレスフルな社会で生きるとそのアラームが作動しやすいともいえて、「休みなさい」という体からのサインでもあります。
仕事漬けの人が、入院するほどに体調を崩してやっと休める、という話ですね。


したがって、【疲れ】は過労を防ぐサインであり、回復するように促すものなのです。


しかし、【疲れ】が続くとじょじょに元に戻りずらくなっていきます。

寝れば回復していたのが、回復しなくなり、寝れなくなったりします。
すると食欲がなくなり、感情が薄くなり、笑わなくなったり。

慢性的になっていき、どこかに痛みがでたり、6か月以上その症状が続くと【慢性疲労症候群】という名前になるかもしれません。



病気になる【疲れ】

その疲れは6か月以上続いていますか?
疲れた状態が繰り返され、強い疲労感、倦怠感、判断力が下がっているのだとしたら、【慢性疲労症候群】かもしれません。


慢性疲労症候群(CSF)が見つかったのは、1984年のアメリカのある村です。
原因不明の疲労をもつ患者が集団で報告されました。症状がウイルスの感染症に似ていたことからいろいろ調査をしますが、病原体は見つかりません。
不可解なこの疲労病態を解き明かすために、診断基準を定めて世界中へ認知させて研究をはじめます。

同じ症状でもカナダでは、脳神経系の症状に似ているため筋痛性脳脊髄炎(ME)という名前になります。

日本は1999年に行われた調査で4000名中1/3以上が慢性的な疲労を感じていることが分かり、それによる経済損失は1.2兆円に及ぶことがわかりました。
【疲れ】が経済的損失を生む、社会的な問題であることが分かります。


慢性疲労症候群

疲労に続いてさまざまな症状が出ても、疲れの要因がはっきりと自覚できず、原因が明確でないのが特徴なのが【慢性疲労症候群】。

症状は、力が入らない脱力感、微熱が続く、筋肉痛・関節痛・眠れない・1日中眠たい・判断力が低下・集中力がない・気分が沈む・鬱鬱する・精神的な不安定さ・頭痛など、
こうした症状がいくら休んでもとれない状態。


2003年以来使われている、カナダで作られた診断基準がこちらです。
―――――――――――――――――――――――――
(必須)①疲労感 ②仕事や作業をした後の倦怠感・疲労感 ③睡眠障害 ④痛み 
(下記2つ以上)神経学的/認知機能の障害の類
錯乱・集中力低下・短期記憶障害・見当識障害・情報処理(分類・単語検索)の困難・知覚、感覚の障害・運動失調・筋力低下

認知機能、感覚機能、感情に負荷があった場合には、さらに抑鬱状態になることがあります。





原因は脳?

脳を詳しく調べれば、脳の中に炎症が認められ、脳・神経細胞への血流が低下していることが分かってきましたが、その他はちょっとぼんやりとしていて明確な特徴がありません。

ストレスがかかったときに体は、ストレスを処理して対抗するために、免疫物質が過剰に作られるようになります。
その溢れてしまった物質が、脳のはたらきに影響して、強い疲労感やさまざまな症状を起こすという説が有力です。この反応は防御作用として自然な人間の反応です。

また、体の神経系や内分泌系、免疫系にしばしば異常がみられたり、ある特定の遺伝子に関する異常が認められていることも報告されています。

ストレスの種類は多岐にわたります。
嫌いな人と会う、苦手なことをするといった人間関係のことから、漠然とした不安、
情報に溢れかえる社会では意識して得るものだけでなく知らぬ間に視界に入ってくるようなものまでストレスの要因となり得ます。

こうしたストレスの処理の他、体の活動や機能を維するために、神経系、ホルモン系(内分泌系)、免疫系の3つのバランスがはたらいているのですが、
外からくる量が多かったり、大きかったりすると処理できずにバランスが崩れてしまいます。

出典:慢性疲労症候群,2016



診断の違い!

通常の疲労と慢性疲労症候群では、以下の違いがあります。

《通常の疲労》家事や仕事など原因が明確、日常生活に支障が出るほどではない
《慢性疲労症候群》疲労の原因が分からない、日常生活に支障が出る、波はあっても6か月以上続く、カゼを引きやすい


少なくとも、理由やきっかけに心当たりがあるかどうかが大きな違いといえます。




難病なの?

「慢性」や「症候群」といわれると難病じゃないかと緊張してしまいますよね。

ちなみに、自律神経失調症と症状がかぶる印象をうけますが、鍼灸推拿の治療において自律神経失調症として血流を改善する治療をすすめた例も挙げられています。
頚部や脇のリンパ節の腫張または筋力低下があるケースも挙げられており、これも血流、気の巡りを整えることで改善が見込まれます。

西洋医学的には脳の炎症ですが、東洋医学からすれば全身の巡りを整えたら改善する疾患であるというわけです。

漢方薬で体の内側から気が流れるようにしていくアプローチも有効です。


東洋医学の得意分野

東洋医学の得意分野
鍼灸や推拿の治療によって、慢性疲労症候群が改善したケースがあります。端的に言えば、全身の血流を改善したからです。

ホルモンバランスや自律神経のバランスを整え、免疫力を向上させる効果は立証されています。

鍼灸で気の流れを改善

原因も理由も解明されていなければ治療法がはっきりと確立されない病院の診療と比較すると、東洋医学的な施術は”見えないエネルギー”に関して応用が利くことが分かります。

特に鍼は体の中へ入り込むので、マッサージなどの手技では届かないところへ直接アプローチ出来ます。
灸は温めることで、緊張や硬直をほぐし、すみずみまで気血の巡りを改善します。
鍼が怖い、と思う方はまず鍼灸師に相談してみてくださいね。

ホルモンバランスや自律神経のバランスを整え、免疫力を向上させる効果は立証されています。他にアーユルヴェーダやアロマなどで改善していく場合もあるでしょう。


自律神経の他、病院で明確な診断がしずらい不定愁訴の類は、「気の巡り」として扱うことが得意な分野です。何らかの影響で起きた乱れは、どこかにあらわれます。

肩こりや、生殖器系、免疫力が低下したり、どこかに痛みがあったり、夜眠れずに、理由もなく不安に感じるなど、心身ともに不調があらわれます。
特に精神面において、東洋医学では感情と臓器に結びつきがあると考えます。

さらには、肉体的に全身のつながりに無理がないように姿勢を改善するというアプローチもあります。
疲れづらい体を作る意味で根本的な解消になります。

気の巡りと心の状態

前提として、本来人間は自由に素直に在るものですが、社会の中でいろいろな制約や緊張を知らぬ間に受けています。
さらに、全身は上から下へ、下から上へ常に順調に巡っていること状態が理想です。


例えば、イライラや緊張という感情は、上部へ気が上って降りてこない状態を表しています。
「カーッと頭に血が上る」という表現そのままです。

言いたいことが言えない不満や、緊張による体の硬直によって、
体の中から発散ができずにこもっている場合には気が下へ降りていくようになれば落ち着きます。


また、胃腸はエネルギーや血を作り、全身へ送っていく場所。
ストレスによる詰まりや、食べ過ぎによって消化が追い付かないと、エネルギーを作ることまで間に合いません
エネルギーや気が足りないと、眠れなくなったり、頭がぼーっとしたり、活動に支障が出てきます。

万病のもとである冷えも要因です。
冷えると代謝が悪く、活動量が低下し、やる気が起きなくなります。




疲労を残さない方法3つ

その日を疲れを残さないことが一番の近道です。
肉体的な疲れより、精神的な疲れの比重が大きいのではないでしょうか。

デジタルデトックスとして1日寝る前に5分でいいから、意識的にスマホ、パソコン、テレビと距離を取ることをおすすめします。
徐々に時間を延ばしていったり、1日の間に何度か実行していきましょう。


そして、体の回復には睡眠がとても重要です。
入浴してしっかり温まった後、
就寝前のリラックスタイムに道具を使ったマッサージなど全身の凝り・緊張を取ることをしてみてください。
マッサージ棒やカッサなどアイテムを使うと、自分では刺激しずらいとこをがほぐれますよ。


もし、可能であればお昼寝がおすすめです。
昼過ぎに10~20分程度、目をつむっているだけでも起きた時に頭がさえわたります。
コーヒーより健康的で効果的です。

企業で取り入れているところもあり、生産性向上や疲労軽減に効果があることが分かっています。


いろいろな方法を試してみて、自分なりのストレスに負けずに疲れを取る方法を探してみてください。


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