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【めまい】漢方と西洋医学の視点の違い。ツボ押しは即効性もあり!

日常生活に影響を及ぼしやすいめまい。吐き気や頭痛が同時に起きると余計にしんどいですよね。漢方と西洋医学のアプローチの違いを知っておくと、自分なりに必要なものを選んで組み合わせることができます。

めまいの基本事項

めまいの基本事項
一般的に、めまいは内耳の機能の異常によって引き起こされることが多いです。

耳の三半規管や耳石が障害されることで脳に正常な情報が伝わらない、
もしくはなんらかの影響で脳の血流が不足することなどで脳の機能が悪くなる、
その他にもストレス、ウイルス感染といったケースがあります。


めまいに吐き気が生じる場合は、ストレスが関係している可能性が高いそうです。

ストレスの影響を受ける自律神経は血管を収縮させるはたらきがあるため、
乱れると血液循環が悪くなり平衡感覚を担う三半規管の血行も悪影響を受けてしまうのです。


こうした自律神経の乱れというのは、西洋医学的に調節の難しいケースでもあります。そのため、漢方で治療するというメリットになります。

西洋医学的な視点

めまいのほかに、吐き気・しびれ・頭痛を伴う場合があり、それよって見つかる病気があります。
脳梗塞、脳腫瘍、くも膜下出血、脳出血、動脈硬化などの可能性です。

一過性で収まればともかく、それが続くようなら他にも、視覚障害、ろれつが回らないなど付随する症状は要注意です。


西洋医学的な視点でめまいのタイプを4つに分けてみます。

グルグル回るめまい

突然起こることが多く、めまい以外にも吐き気、耳鳴り、耳が詰まった感じなどの症状。

原因としては、内耳の前庭迷路から脳へとのびる前庭神経などを通っていく神経連絡路の障害によって起きるとされています。

三半規管の中で耳石が動いてしまう良性発作性頭位めまい症やメニエール病もこのタイプ。


比較的短時間で収まり、耳の不具合で起きる末梢性めまいといいます。

フラフラ・フワフワするめまい

身体が浮いたような感覚に陥るめまいは、脳にトラブルが起きている可能性が疑われます。


メニエール病や良性発作性頭位めまい症でも起きますが、この場合は重大な病気の前触れかも。

フラフラと「足元がふらついてまっすぐ歩けない」なら、
脳梗塞、脳腫瘍、脊髄小脳変性症、下肢末梢神経障害といった、神経や脳の伝達不調が疑われます。

不眠症、不安、抑うつ気分などに心の状態によっても起こり得ます。
主に脳に生じたなにかの影響で起きるめまいです。




貧血のようにクラっとする・目の前が暗くなるめまい

下を向いた状態から急に立ち上がったときにクラッとした経験があるという方はいるのではないでしょうか。

低血圧の方や子供によく見られます。
低血圧による症状は、脳全体とりわけ脳幹部の血流が減少するために生じる脳虚血という状態。
つまり、血の量や流れるスピードが足りていないです。

立ちくらみは貧血や疲れ、ストレスなどが原因である可能性がありますが、自律神経の乱れ、眼精疲労、高血圧など原因は多岐に渡ります。

加齢によるめまい

首と頭との境目にあたる椎骨や脳底の動脈の流れが、加齢などによって悪くなり、
小脳や脳幹など平衡感覚をつかさどる部分が影響されてしまい、起こるめまいです。


脳への血液の流れが悪くなると、急に振り向いたり、頭を回転させたときに、めまいが起こりやすくなります。
症状は一過性で、初期段階なら数分程度で治まりますが、放置していると繰り返すようになります。

他にも、視界に霧がかかったように見えたり、手足のしびれ、吐き気が伴うと知られています。

「椎骨脳底動脈循環不全」という病気として、やがて脳梗塞を起こす例が少なくないことが、調査などからわかってきています。


最も多い病名は?

めまいの内、約6割は耳が原因の末梢性です。
そのうちほとんどを占めるのが、良性発作性頭位めまい症とメニエール病になります。


《良性発作性頭位めまい症》
寝たり起きたり、寝返りを打つなど頭を急に動かしたときに、グルグルしたり、ふわふわしたり。

原因は、耳の内耳にある三半規管の耳石の一部が何らかの理由で剥がれて、その破片が動き回ることによって平衡感覚が狂ってしまうこと。
この時は頭を動かして、その耳石の破片を排泄することが効果的とされています。

閉経後の女性に多く見られることから、
加齢に伴ってカルシウム代謝が変化することで耳石が落ちやすくなるという説があります。



《メニエール病》
耳のリンパ液がなにかの原因で増えてしまったせいで、平衡感覚や聴覚に影響していることで発症。
グルグルと回転するめまいと、耳鳴りや吐き気が同時にあることが特徴です。

女性であれば、女性ホルモンのバランスと関係があり、
PMS月経前症候群や月経困難症、更年期といった女性特有の悩みと一緒に併発することが多いそうです。



その他、2017年に《持続性知覚性姿勢誘発めまい(PPPD)》という新しいめまいの病気が定義されました。

突然めまいを発症し、急性期症状は改善したにも関わらず、その後3か月以上に渡って雲の上を歩いているような症状がほぼ毎日みられる病気です。
診断を確定させる検査がないのですが、3か月以上続く慢性的めまいの多くはこのPPPDだそうです。



出典:近畿大学病院






付随しがちな症状は?

めまいには、他に付随したり、前触れとして起きてやすい症状があります。

めまいと偏頭痛の関係

閃輝暗点(せんきあんてん)という、目がチカチカする症状があります。

視界に光るギザギザがあらわれ、徐々にその部分が暗くはっきり見えてくなる症状です。
20分ほどで解消されますが、後頭部にある視覚野の血流が一時的に悪化している状態で、その後偏頭痛が起きます。


同時にめまいを起こすタイプの人もいるようです。
「心因性めまい」ともいわれていて、
睡眠不足、ストレス、食生活の乱れ、喫煙などによって、脳の血流が一時的に変化して不調をきたすとされています。

他に吐き気やおう吐、頭痛を感じることがあります。

めまいと吐き気の関係

吐き気は、本来は体が有害なものを排除する防衛反応で、脳の嘔吐反射中枢が刺激されることで起こる症状です。
嘔吐感だけでなく、腹部全体の不快感や食欲不振、めまいなどもその一部です。


めまいに吐き気が生じる場合は、ストレスが関係している可能性が高いそう。

ストレスによって乱れる自律神経には、血管を収縮させるはたらきがあります。それに伴うめまいの原因としては、交感神経という自律神経の1つが優位な状態が続いてしまうことです。

ここまで”脳の血流”という話を何度かしているように、
血液循環が悪くなると平衡感覚器である三半規管のはたらきが影響を受けしまい、
機能が弱まることがあります。


これは、起立性調節障害が絡んでいるケースや、低血圧の方や思春期を含めた若年層によく見られます。
自律神経失調症の症状にも関わってきます。

低気圧頭痛

気象病ともいいますね。
これは三半規管が感じとる気圧や温度、湿度などの変動で起こる体の不調です。

三半規管が気圧などの変化を脳へ伝えることで、頭痛・関節痛・節痛、倦怠感などのさまざまな症状がおこります。
そのため雨天や台風などで気圧が低下すると、不調を感じることがあるのです。


漢方では、気圧によるブレを改善していくことが可能です。




東洋医学・漢方的なめまいの説明

めまいの治療で漢方薬を使うことはいくつも論文が発表されています。

東洋医学・漢方では弁証論治といって症状を分析して弁を立て、証(原因になる体の状態)を診立て、論じて治していきます。
したがって、「なぜめまいという症状が出ているのか」というアプローチをして、結果的に原因から治療していくことになります。

出典:Jstage「調査報告 漢方治療が奏功した眩暈の検証」」




半夏白朮天麻湯、五苓散、苓桂朮甘湯、当帰芍薬散、補中益気湯など、確かにそのほかの症状次第で当てはまるでしょう。
ドラッグストアで手に入りますが、めまいだけでなく総合的に治療していく場合は専門の薬店・薬局を訪ねてください。

「気逆」イライラするめまい

本来上半身から下半身へ巡るべき「気」の流れが逆流して起こるめまいのタイプ。

気逆が起こる理由には主に2つあります。
1つ目は冷えや水滞により気の流れが妨げられている場合、
2つ目は全身の熱により、上部へ上がりきってしまってのぼせる場合。


イライラや怒りの感情は「肝」がコントロールします。
肝は春の季節でもあるので、「春になるとめまいがする」という方も少なくありません。

緊張感も関係があり、心労が続きストレスが多いと、体が硬くなっていき、気の流れが悪くなってしまいます。リラックスや香りのいい食材が必要です。



《特徴》時々激しいときがある、グルグル回るめまいで急に発症する、口の中が苦い、頭が割れるような頭痛、顔が赤い、耳鳴りなど

「水分」が体内で偏っているタイプ

水分の偏り、不足、過剰さは特に水毒と呼ばれます。
人間の体は必要なバランスが取れているはずなのですが、どこかが不足したり、過剰になったりすると偏りが出て不調としてあらわれます。


水が関係するということで、内耳内の一部のリンパ液が過剰になってむくんで発症する「メニエール病」に通じるものがあります。


《特徴》グルグル回転性のめまいや、吐き気を伴うことも。
水に関わることが原因で悪化したり、食欲不振や倦怠感、一日中眠たいなど。

湿気の多い時期や雨の日に頭痛が起きるとか、耳の閉塞感、頭重感、むくみもあるのではないでしょうか。

「気」が足りなくて疲れやすいタイプ

虚弱で元気がなく疲れやすいタイプです。

気・血のはたらきが不足している状態で、胃腸が弱く食欲がなく、疲れがたまっている、または疲れが抜けない人。

もしくは、高齢者で動悸がしたり、食欲不振のときに横になると改善するならこのタイプでしょう。


《特徴》ふわふわするふらつき感や、立ち眩みが中心のめまい。
息切れ、話すのも億劫、動悸、不眠、食欲不振、食後疲労感横になったり休むと少し回復し、仕事を頑張り過ぎたあとに悪化するなど

年齢的老化・消耗タイプ

あなたの体にとって十分な血を生み出せないか、消耗している量の方が多いことが原因です。
十分なエネルギーを生み出せていないと、熱が不足していることでもあり、冷え症の方もいると思います。

女性では血の異常とめまいが関連することがよくあります。更年期のめまいやのぼせとも関連しています。


過労、ストレス、睡眠不足、生理トラブル、加齢などに伴って、
「気」「血」が不足していて起きているめまいには、それらを体の中で作れるように補う漢方薬を処方します。


《特徴》慢性疾患がある方、老化、疲労で発症、耳鳴、難聴、精神不安、足腰の倦怠感と脱力、健忘、不眠など

詰まって痛みになるタイプ

血の流れが悪くなったり、詰まりがあることでめまいを引き起こす場合もあります。
その状態を漢方では「瘀血(おけつ)」といいます

イメージとしては、打撲した青あざのように、どこかある部分に滞りがあるような状態です。

滞りは痛みを生み出すので、刺すような痛みがどこかにあったり、腹痛や頭痛持ちの方はタイプかもしれません。
めまいは夜間に悪化する特徴があります。

「瘀血」によるめまいは、脳の血行障害が原因で起こり、自律神経を崩します。
外傷や、ストレス、寒熱バランスの乱れなどにより血の巡りが悪くなり、めまいを引き起こします。

【お試し】即効性があるツボ

耳は全身につながるツボが集結している「反射躯」の宝庫です。

髪の生え際あたり~耳の周りの骨~耳の外周のひだ、耳の穴、耳たぶなど、
全体的にほぐしたり、押したり、揉んだり、ぐるぐる回したりして、ツボを刺激してみましょう。


臓器や関節だけでなく、自律神経も整える効果があるとされています。低気圧で不調をきたす方は効果が分かりやすいと思います。


中でも、めまいに関連するツボをまとめます。触ってみて、気分が悪くならないように加減してください。

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【聴宮 ちょうきゅう】 耳の穴の前方、耳珠の前あたりにある窪み。耳鳴りの際にも効果を発揮。

【翳風 えいふう】 耳鳴りや難聴、三半規管の乱れに。耳たぶのすぐ裏側の窪み。

【竅陰 きゅういん】  めまいやたちくらみ。耳の真ん中あたりの裏側の出っ張った骨の上にある窪み。血液循環機能の回復を助けます。

【完骨 かんこつ】めまいや気象病、頭痛や不眠。耳後ろの出っ張った骨の下端の窪み。竅陰から骨に沿って下へすっと降りてすぐ。

【中渚 ちゅうしょ】更年期症状で起こるめまいに効果的。手の甲側の小指と薬指の間の窪み。体全体の状態が優れない場合にも。



必要なものを選ぼう

めまいといっても、視点が違えばアプローチも異なります。

長期的に改善していくと決めたときには、ぜひ漢方薬をお試しください。



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【草漢堂グループ】愛知県内に4店舗ある漢方薬局。
「体の元から健康に」をモットーに漢方の良さ、自然の力をたくさんの方に知ってもらいたい、体感してもらいたい。
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草漢堂グループHP